ハイレゾ・アナログミュージックバーをやるということ。

Before

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After

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タイトルは、個人的にも応援していて、最近メジャーデビューを発表したShiggy Jr.のギター茂幸君の記事タイトルを若干パクりました。(Shiggy Jr. 公式ブログ – メジャーでやるということ。
それはいいとして、最近3/31(火)にハイレゾ音源とアナログレコードが楽しめるミュージックバー「Spincoaster Music Bar」をグランドオープンしました。

これまで、クラウドファンディングページ(ハイレゾとアナログを楽しめる高音質ミュージックBARが創りたい!)や、another life(コミュニケーションで人生豊かに。音楽とITを使って実現したいこと。)にはこのミュージックバーに対する想いなどを書いていますが、実際にオープンしてみて改めて思っていることを書き留めておこうと思います。

・「心の音を超える、ハイレゾ」
「CD音源の約6.5倍」「96kHz /24bit」など、ハイレゾを説明する数字の話をすることは正直どうでもいいと思っていて、そんなことよりも『リスナーと作り手が同じ音質で作品をわかり合う』ということが重要だと考えています。クラウドファンディングのページにも書いているように、自分が学生の時は、MDであったりmp3などの、作り手側が制作している音源と比べると遥かに”痩せた”圧縮音源を中心に聴いていました。当時聴きこんだ楽曲はその時の思い出と共に自分の心の中に残り続けるわけですが、ハイレゾ音源で聴き直すと新たな発見があります。「作り手が意図した音」「心の音を超える音質」で、当時の思い出と共に、文字通り「音を楽しむ」人を一人でも増やしたいと考えています。

・ミュージックバーという空間
家電量販店にある試聴ブースや、イベント時に設置される特設ブースなど、ハイレゾやアナログレコードの音に触れることができる機会は徐々に増えているものの、良い音を一時的に体験するだけでは音質の良い機器に買い替えたり、ハイレゾ音源やアナログレコードを購入するほどのきっかけにはなりづらいと考えています。「良い音を体験する」ということ以上に「良い音に慣れる」ということが必要だと考えていて、音の量が圧倒的に多いハイレゾ音源やアナログレコードを、お酒が飲める気楽な空間で長時間スピーカーで全身で体感して頂くことで良い音に慣れて頂き、ふと自分の音響環境に触れた時に物足りなさを感じることで、良い音響機器に買い替えたり、ハイレゾ音源やアナログレコードを購入するきっかけにしたいと考えています。

・ハイレゾとアナログレコードそれぞれに合ったスピーカーを選択
ハイレゾとアナログレコード、それぞれの特徴に合ったスピーカーを厳選しました。ハイレゾに関しては、『音の密度が高く、音の広がりが特徴の音源(歌いだしの吐息などにはっきりとした違いが現れます)』だと考えているので、音響機器ベンチャー企業が開発したKOONというスピーカーを使用しています。KOONの一番の特徴はコーンの部分が従来の凹んだデザインを凸にしているところです。

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・従来の「四角い箱」のスピーカー
四隅において音波が鋭く立ち上がる
箱内部の並行に面した部位では音の反射が多く発生する
ゆがんだ不自然な音になる

・高性能スピーカー KOON
自然界における音波の発生原理は球面波とよばれる球体
KOONの形は球形であり、音が球面状に広がる
自然音に近い心地よく響く音となる

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実は、リスニング用スピーカーというよりは、マスタリングエンジニアが使うプロ仕様のモニタスピーカーとしてのほうが使い勝手の良いスピーカーなのですが、ハイレゾを聴くにはぴったりだと考え採用しました。まだこのスピーカーは世の中に4、5台しかなく大量生産されていませんので、今後はこのスピーカーを世の中に広めていく為にSpincoasterとして代理販売もしていく予定です。(既にご興味がある方がいましたらinfo@spincoaster.comまでご連絡下さい。)

一方、アナログレコードに関しては、『太い音、温かみのある音源』が特徴だと考えています。このレコードの音の魅力を忠実に再現できるスピーカーはないかと探していたところmusikelectronic geithain(通称:ムジーク)に出逢いました。このスピーカーは、「原音忠実再生」をただひたすら追求し、創業以来変わらず100%自社開発・生産体制を貫き、熟練したエンジニアが最後の音決めまですべてを行っています。日本でもエンジニア、ミュージシャン(坂本龍一さんも愛用しているそうです)から「スピーカーの音がしないスピーカー」と称され、絶大な支持を受けています。何十年も前に録音されたレコードの音も忠実に蘇らせてくれます。

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・場所として選んだ「代々木」
ミュージックバーの立地として代々木と新宿の間を選びました。山手線、総武線、大江戸線、小田急線などの路線が多く比較的どこからも来やすいということが理由の一つ。もう一つは、代々木には音楽にまつわるお店・施設・企業(COCONUTS DISK、代々木Village、Zher the ZOO、ミューズ音楽学院、beatroboなど)が集まっていると感じており、都内で立地の良い代々木という町で「代々木=音楽」のイメージをさらに普及させたら面白いことになるだろうと思い代々木を選択しました。代々木には20年以上運営を続けている老舗がたくさんあり、Spincoaster Music Barも一時的な店舗ではなく、長きに渡って愛され続けるお店にしていきたいと考えています。もし、アナログレコード店を新たに開こうと考えている方がいらっしゃいましたら是非代々木にお願い致します。(個人的にも是非協力させて下さい。)

・メインターゲット層
世の中のミュージックバーは、40代〜50代オーバーをターゲットにした、ソウル、ロック、ジャズバーが大半だと思います。自分はそういったバーも大好きで良く通っているのですが、せっかく20代でミュージックバーを作ったからには、20代〜30代をメインターゲットにした空間にしていきたいと考えています。古き良き音楽も大事にしていきたいですが、新しい音楽も積極的に店内では流していくつもりです。さらには、リスナーの為の場だけでなく若手ミュージシャンが発信していける場としても機能させていきたいです。

・レコードキープ制度
バーや居酒屋には良くある「ボトルキープ制度」のレコード版の制度を導入しております。一定の条件を満たした方には利用できるようにしているのですが(ご興味ある方は店員に訪ねてみて下さい)、レコードに挟んでおくラベルにそのレコードについてのコメントを書いて頂きます。タワレコのポップのようなイメージで、簡単な紹介を書いて頂くことでその作品に対するポイントだったりが一目で分かるように工夫しています。音楽メディアSpincoasterもそうですが、”人が紹介した楽曲により、新たな音楽に出逢う”というのを大切にしているので店内でもそのような体験ができるようにしていきたいです。

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この場を借りていろいろと書かせて頂きましたが、ハイレゾ・アナログミュージックバーを通してやりたいことはシンプルに株式会社Spincoasterの理念にもしている「音楽を通じたコミュニケーションを豊かに」したいということに尽きます。このミュージックバーがあったからこそ生まれる「会話」「作品」「ライブ」「人間関係」などを大事にして運営していきたいと考えていますので、Spincoaster Music Bar、そしてSpincoasterを引き続きよろしくお願いいたします!

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